刀 伯耆守平朝臣正幸
(ほうきのかみたいらのあそんまさゆき)
文化十一年戌二月(一八一四) 八十二歳造


Katana:Houkinokami Tairano Ason Masayuki



新々刀・薩摩 江戸後期 拵え付き
第四十九回重要刀剣指定品
探山先生鞘書き有り




刃長:71.3(二尺三寸五分強) 反り:2.2 元幅:3.25
先幅:2.34 元重ね:0.74 先重ね:0.57 穴1




鎬造り、鎬高め庵棟低め、中切っ先やや延び心。 鍛え、小板目に小杢目を交えて良く詰み、地沸微塵に厚く付き、地色やや黒み勝ち、細かな地景繁く入り、地鉄精良。 刃文、互の目乱れ主体に、小互の目、小湾れ、尖り風の刃を交え、刃縁荒沸付いて匂い一際深く明るく冴え、刃中互の目足入り、金筋、砂流し掛かる。 帽子、湾れ込んで焼き深く、良く沸付いて、先掃き掛け小丸風に返る。 茎生ぶ、先入山形、鑢勝手上り。 銅に金着せ二重ハバキ。 時代最上研磨。 白鞘入り。
打ち刀拵え(幕末期 全長104 柄長26.8 鞘 焦茶角笛青貝散鞘に丸に十文字紋散し 下げ緒、紺 柄 親鮫に黒柄巻 鐔、縁頭、鐺共に 四分一研磨地に唐草模様毛彫、赤銅据文象嵌の丸に十文字紋図の同作同図 鐔は紋を表裏五つずつ、縁頭、鐺は共に大きな紋一つ 目貫、赤銅容彫、丸に十文字紋図)付き。  



【コメント】
伯耆守正幸の重要刀剣、新々刀期に於ける薩摩刀の魅力が存分に示された同工会心作、島津家の丸に十文字紋入り外装付属です。
正幸は、享保十八年、二代伊地知正良の子として生まれ、父の跡を継いで三代正良を襲名、寛政元年に伯耆守を受領した際に、正良銘を嫡子へ譲り、正幸と改めました。
年紀作に見る活躍期は、明和初年(一七六四~七二)から文化末年(一八〇四~一八)頃まで、文政元年に八十六歳で没。奥元平と共に新々刀薩摩鍛冶の双璧を成す名工です。
同工の作は、切っ先延び心で、身幅重ねのガシッとした頑丈な造り込みのものが多く、刃文は、湾れに互の目、尖り風の刃を交えて、匂い深く、荒沸付き、金筋、砂流し掛かるなど、美濃相州伝とも言うべき、志津風の作風を得意としています。
銘は『薩州住正良』、『薩摩官工平正良』、『伯耆守平朝臣正幸』などと切ります。
本作は、文化十一年、茎にも刻されているように同工八十二歳の頃の作、 平成十五年(二〇〇三)、第四十九回の重要刀剣に指定された同工傑出の一振りです。
寸法二尺三寸五分強、切っ先延び心、反り深めで踏ん張りがあり、元先身幅、重ねのガッシリとした雄壮なスタイルで、地刃は現代刀の如く健全です。
地沸を微塵に厚く敷いた地鉄は、薩摩刀特有の黒い地景風の変わり鉄を交え、互の目乱れ主体の刃文は、刃縁荒沸付いて匂い一際深く明るく冴え、刃中互の目足入り、金筋、砂流しが掛かっています。
互の目の焼き頭が沸でややいかつく尖り、刃縁判然としない感じも薩摩刀の特徴で、銘を見ずとも薩摩新々刀と分かる出来、更に力感溢れる造り込みは、元平よりも正幸に多く見られる作域です。
探山先生鞘書きには、『姿態雄渾で地刃に覇気溢れ、同工の真面目を発揮した古作志津写しである。同作中にあって、出来、保存状態共に屈指也。珍重然るべき哉。』とあります。
付属の外装は、幕末期の作、島津家の丸に十文字紋を随所に散らしてあり、金具は、四分一研磨地で、丸に十文字紋を赤銅据文象嵌した一作物です。
これまでも本誌では、同工の作を三十余振り掲載しましたが、本作はその筆頭に挙げられる逸品、新々刀重要に欠点なし、同工最晩年に於ける集大成の一振りとして自信を持ってお薦め致します。















【商談中】商品番号:V-2064 刀 伯耆守平朝臣正幸 文化十一年戌二月(一八一四) 八十二歳造 第四十九回重要刀剣指定品 拵え付き 探山先生鞘書き有り

価格: ¥5,800,000 (税込)

返品についての詳細はこちら

お買いものガイド

月刊コレクション情報
2024年5月号
(4
/23発送)
会員の方のみご覧いただけます
月刊コレクション情報最新号の裏表紙に記載されているユーザー名とパスワードを入力して下さい。


見本誌請求(無料)はこちらから
最新情報をいち早くお届けいたします!


<ごあいさつ>

コレクション情報のホームページをご覧いただきありがとうございます!営業本部長の小牧です。お目当ての刀のお探しや、加工・製作のご相談など、なんでもお気軽にご連絡下さい!


(株)コレクション情報
〒500-8258
岐阜県岐阜市西川手7丁目89
TEL.058-274-1960
FAX.058-273-7369

カレンダー
  • 今日
  • 定休日
  • 展示会

営業時間 9:00~18:00
FAX/メールは24時間受け付けております。

会社へお越しの際はご一報ください。

ページトップへ